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2001年6月

シッターさんから見た「ひみつの顔」

2001年6月号

『シッターさんから見た「ひみつの顔」』

4月に「ひみつの顔」というエッセイを載せましたが、ファミリー・サポートのシッターさん達に次のように問い掛けてみました。 小学校1 年生女の子。「シッターさん きらいだもの。」と言って、手をつないで帰ろうとしません。ほかにもいろいろシッターさんを困らすような言動をするのですが、そのことを絶対に秘密にしてと言います。どうしたらよいでしょうか?

● M.Mさん(50代 保育士・幼稚園教諭資格 子育て経験あり)

遊びを通して、女の子とシッターの関係をよくしていかなければいけないかもしれません。女の子の主張を受け入れながらもシッターはなんでも許してくれるただの優しい人ではないということを伝えていく・・・・・。と、言うと厳しそうですが、よい友達関係を築くように女の子との関係を一方的ではない相互の関係にしていけるとよいのではないかと思います。・・・そしてその女の子とのスキ
ンシップを多くしていくと気持ちも落ち着くかもしれません。

● Y.Mさん(30代後半 子育て経験あり)
「シッターさん、きらいだもの」という子どもの心は、何か満たされずストレスを感じているのでしょう。嫌いという言葉には『お母さんに甘えたい』『寂しい』と言う気持ちが隠されているかもしれませんし、困らせる言動には「こんな私でも好きでいてくれる?」という自信のないメッセージが含まれているのかもしれません。「シッターさん、きらいだもの」と言う言葉には「そう、きらいなんだ。どこがきらい?」「わたしは○○ちゃんが大好きよ。○○ちゃんと遊ぶととても楽しいし、○○ちゃんのこんなところがとても好きよ。」などといいところをみつけてたくさん誉めてあげると少しずつ反応が変わってくるかもしれません。

● M.Kさん(40代 子育て経験あり)

「きらいだもの」この言葉は、そのまま私達シッターに対して向けられた言葉と思ってはいけません。彼女の気持ちの中には大好きなママではないという思いからこの言葉が出るのだと思います。"なんで ママじゃないの?"だからあなたはイヤでイコール キライ なのです。
そんな子どもには「私は○○ちゃんが大好きよ」と言って手を思いっきりつないだり、時には抱きしめてあげたり、膝の上に載せてあげます。困らせるということは、なんとか自分のストレスをぶつけたいのだと思います。だから○○ちゃんのママにはなれないけれども、○○ちゃんの事が大好きなシッターになってあげられるように努力をすればきっとよい関係になれるのではないでしょうか。

● K.Kさん(20代 保育園経験あり)

「シッターさんきらいだもの」といわれた場合、お子様に秘密にしてといわれるより前に、私自身がお母様に相談するのは難しいです。『シッターに対して傷つける言葉を言う。使用人としてあしらう。制止を聞かずに悪さをする。』というのは、ベビーシッターとしての私に日常よくあることです。あまりにひどい場合ほど』ご家族に相談しにくいのが現状です。また、幼児なら笑える言動も小学生となるとこちらが構えてしまうこともあります。
お母様がしかってしまう場合、お子様が"シッターさんが言いつけたから怒られた""もうあのシッターさんはいやだ""お母さん、お仕事休んでよ"となったら・・・・と考えてしまいます。ご家族とは少しお話をするだけでご家族とのコミュニケーション不足も感じています。その度、ご家族の子育ての考え方などを踏まえながら対応して行くしかないと思っています。

 

「きらい」と言われても、シッター達はその言葉に込められたメッセージを一生懸命読みとって、なんとかお子様との信頼関係を築こうと努めています。お子様も「きらい」と言ってみたものの、「○ちゃん だいすきよ。」と言うシッターの優しい笑顔に、ありのままの自分を受け止めてもらえる安心感、人への信頼感をもてるようになっていくのではないでしょうか。
最後によりよいサポートをさせていただくために二つお願いがあります。一 シッターは、プロの在宅保育者です。このような問題が起きたときは、シッターさんは使用人でもお子様の召使でもないということを、保護者の方からお話しください。二 お子様の育ちについてご一緒に考えるために、保護者の方とコミュニケーションを取る機会をいただければ幸いです。