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2001年7月

「安全」に保育する

2001年7月号

『「安全」に保育する』  中舘 慈子

大阪の付属小学校で刃物を持った男が何人もの児童を殺傷した地獄のような事件が起きてしまいました。犠牲者のご冥福を心からお祈り申し上げるとともに、残されたお子様たちの心の傷が少しでもいえて、学校生活が再開される日が訪れることを願っています。

以前にも保育園児が通りすがりの男に線路に投げられた事件がありましたし、大阪の事件の後も類似した事件が続いています。
ベビーシッターの仕事で「安全」への配慮と言えば、まず、転倒・転落、誤飲、やけど などの事故予防を考えます。「環境を整備する」「目を離さない」「万一起きてしまったときには迅速に最善の対処をする」といったことをシッターに対して繰り返し教育してきました。
しかし、いまや「安全」を確保するためには、事故を予防するだけでは不充分な時代になりました。「安全」への配慮には危機管理、すなわち外から襲ってくる思いがけない危険・災難からお子様の命を守るということが含まれなければなりません。保育園や学校の帰り道、ご自宅での保育、あらゆる場面でシッターはお子様の大切な命を守る必要があります。今の世の中、帰り道に襲われたり、いきなり刃物を持った男が家庭に侵入して来たりしかねないからです。家に入ったら「施錠」して保育をすることは、大前提となります。
さらに、お子様だけを置いて外出されることがいかに危険なことか、シッターを利用されない方々に知っていただきたい思いでいっぱいです。日本でも小さな子どもだけを置いて留守番をさせてはいけないという法律が必要なのではないでしょうか。
もうひとつは、お子様に「危険とは何か」を教えること。「命を落としかねない危険なことをしたら教える」「人に危険を及ぼす事をしたら教える」「危険な状態から身を守らなければならないことを教える」こと。これもシッターの大きな役割ではないかと思っているのです。
これからの日本で生きていくために、1 人1 人のお子様の危機管理能力を育むことも必要なのか・・・ と、ちょっと重い気持ちで考えています。

「安全」に保育する3か条

  1. 保育環境を整えて事故を予防すると共に、万一事故が起きたときは最善の対処をする。
  2. 外からの危険からお子様を守る。
  3. お子様自身が「危険」から身を守る力を育む。

(社)全国ベビーシッター協会でも、「子どもの安全の確保について」次の4か条を会員宛て通達しました。

  1. 不審者に係わる事実は、警察(110番)へ通報するように努めること。(詳細な事実確認に時間を取られ,警察への通報が遅れないようにする)
  2. 在宅保育の場合、必ず施錠を点検し、来訪者に対しては入念な確認をすること。
  3. 送迎の際は、日頃から死角になりやすい場所や不審者に注意し、子どもの安全を確保すること。
  4. ベビールームで保育を行っている会員は、入り口や受付を明示し、特に、来訪者の出入りを常に明らかにしておくなどの措置を講じ、万一の場合に備えること。

以上

ベビーシッターは「安全」にお子様を保育することに最大限の努力をいたします。お子様のかけがえの無い「命」を守ることを常に念頭に置きながら、保育することをお約束致します。