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2001年12月

愛子様 お誕生

2001年12月号

『愛子様 お誕生』  中舘 慈子

12月1日、皇太子ご夫妻に元気なお子様が産まれたというときめく話題が世界を駆け巡りました。ご退院の折り、イタリアの知人が、国内の旅先にいた私たちよりも先に愛子様の映像をイタリアのテレビで見て、「黒い髪のふさふさとしたかわいい赤ちゃんだった」と知らせてきました。ひょっとすると海外の反応のほうが熱かったかもしれないと思われるほどです。
少子化 育児不安 児童虐待 など、どうも暗い言葉が飛び交っている日本社会で、愛子様に関わるニュースが、子どものいる家庭の幸せ、子育てに対する楽しさをもう一度見直すきっかけとなってほしいと思います。男女共同参画時代である21 世紀、女のお子様が生まれたというのも意味深いことなのではないでしょうか。
ご夫妻の子育てがどのように行われるのかは国民にとって興味深いものでしょうけれど、堅苦しい「完璧な子育て」というのではなくて、伝統や規律を尊重しながらも、お子様が国際的にも自由に羽ばたく可能性を育む「柔軟な子育て」をされることと期待させていただいています。
国家レベルでは「待機児童対策」という旗の元に、保育所の増設、保育所における0 歳児保育・長時間保育・病後児保育などの施策が推進されています。今後も公的補助は、保育所を中心に行われていくことでしょう。しかし、保育所中心の発想は、日本独特のものです。一般的に保育=保育所 といった捉え方がなされているような気がします。「保育を必要とする子ども」は、大勢います。これを即、「保育所を必要とする子ども」「待機児童」と捉えるのが日本の発想なのです。保育には、ベビーシッターのように家庭で個別的に行う保育もあることをもう一度、見直してほしいのです。0歳のときから1日11時間以上、施設保育を行うことが果たして子どもにとって適した保育なのでしょうか? 病気のときにわざわざ病児保育所まで連れて行くことが必要なのでしょうか?
集団保育と個別保育、施設保育と在宅保育 この二つの保育が両輪となって、21世紀の子育てを支えていくことが必要なのだと思います。
2001年、師走のニュースは本当に明るいものとなりました。2002年が、子どもたちにとって、子育てをしているすべてのご家族にとってさらに明るいものとなるようにと心からお祈り申し上げます。