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2003年6月

幼稚園?保育所?

2003年6月号

『幼稚園?保育所?』中舘慈子


ご存知のように「幼稚園」は、文部科学省の管轄で「幼児教育」を目的とした施設で、「幼稚園教諭」の資格を持った先生が幼児教育をします。「保育所」は、厚生労働省の管轄で両親が働く家庭などを対象とした「保育に欠ける子どもを預かる施設」で、「保育士」の資格を持った先生が保育をします。けれども、最近、幼稚園に通わせているお子様の保護者が「もっと長時間預かって欲しい」というニーズを持つようになりました。また、保育所にお子様を預けている保護者が「幼稚園のような幼児教育を採り入れて欲しい」という願いを持つようになりました。
そこで、幼稚園では夕方5時ごろまで「預かり保育」をしているところが増えています。新しく「幼保園」という形での園も設立されます。たとえば、NPO「子育て品川」によって設立される品川西五反田の園は0歳から2歳は「認可保育所」、3歳から学齢までは「幼稚園」のように年齢で分けて保育、幼児教育を行うときいています。保護者にとっては、まさに夢のような選択肢ができたのではないでしょうか。
新百合ヶ丘のカーサデルバンビーノ(1歳~3歳)は、7時から10時14時から20時は託児、10時から14時は幼稚園教諭による「プレスクール」を受けられるようなカリキュラムになっています。
このところ様々な研究会に出ていて、幼稚園や保育所の先生と話す機会があります。そこで感じることは、長年培ってきた「幼児教育」「保育」に対するプライドや熱意です。そんなに簡単に融合することはできないだろうと感じられるような強さを感じます。既成の幼稚園と保育所が一体化することはなかなか難しそうです。
保護者の方は、大切なお子様の乳幼児期を「幼稚園」「保育所」それとも「幼保園」のいずれに託すか悩まれることでしょう。施設の立派であること、幼児教育の内容、先生の資質、保育料、保育時間など、園を選ぶ条件はたくさんあると思います。
ただ、忘れてはいけないことは、どんな園にせよ「預けっぱなしにしないこと」
だと思います。「預けているから安心」「しつけも教育も園にお願いする」のではなくて、家庭が子育ての基礎であること、保護者が子育ての責任者であることを忘れてはいけないと思うのです。
子どもにとっては、立派な園舎よりも自宅の居間のほうがくつろげて居心地の良い場所なのです。子どもは幼児教育や保育の専門家である「先生」よりも、保護者の影響を強く受けて育つものなのです。