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2008年7月

『悪阻中に得たもの』

2008年7月号

『悪阻中に得たもの』

浅田志津子(教育・福祉関係のルポライター)

 

…ようやく悪阻が終わった。まだ、夜になると多少ムカムカするとは言え、ピークの頃に比べたら天国だ。この3ヶ月は実に長く、つらい日々だった。でも、得たものも少なからずあったと思う。

まずなにより、健康のありがたさを改めて実感した。悪阻中は、娘の食事づくりと食べさせる作業は拷問に近く、しかも全然食べてくれないときは、ヒステリックに怒りながら泣いてしまうこともあった。そして、おいしく食べられる喜び。食べる楽しみのない人生というのは、なんとつらいものなのだろう。

そして、車で30分の距離に住む主人の両親に対する感謝の想いも深まった。それまでは、育児やプライバシーに対する感覚の違いなどで戸惑うこともあったが、悪阻中は義母が届けてくれる手作りのお惣菜や果物、そして娘の相手をしてくれることが、心底ありがたかった。和室で横になりながら、隣のリビングで娘のおままごとの相手をする義母の声を聴くたびに、過去に私が義母にとった無愛想とも言える態度が思い出され、なんだか恥ずかしかった。

そして、夫も娘も成長した。以前は締切に追われ、仕事部屋にこもりがちだった夫が、さすがに考えを改め、できる範囲で家事や育児に協力してくれるようになった。前は「パパよりも断然ママ」だった娘も、いつもぐったりしているママよりは遊んでくれるパパのほうがいいようで、この三ヶ月で驚くほどパパっ子なっている。夫も大変だと文句を言いながら、まんざらでもなさそうだ。

 

『お薦めしたい本』

『お薦めしたい本』

中舘慈子

 

「親たちの暴走」日米英のモンスターペアレント多賀幹子著

 

親は教師を否定してはいけない。子どもは先生を信頼しなくなる。

これほど教師にも子どもにも不幸なことはない。子どものいないときに大人同士で先生批判をすることもあるだろうが、間違っても子どもの前では慎もう。むしろ親は先生をほめよう。授業参観から帰宅したら、「いい先生ね」「教え方が上手ね」「ユーモアがある」とよいところを具体的に伝えよう。子どもはきっと喜ぶ。先生をほめられると、まるで自分がほめられたかのように感じるらしい。先生について家庭で問題にするときにはさりげなく敬語を使いたい。子どもに先生を尊重する気持ちがはぐくまれるだろう。

知人の多賀さんからこの本が届きました。上記の部分は第5章

「モンスターペアレント」と呼ばせないためにのほんの一部です。

「教師と保護者の対立でもっとも損害をこうむるのは子どもたち」と、筆者は述べています。小学生の保護者の皆さまや教職についていらっしゃる方に目を通していただきたい本です。

 

『はしか』

2008年7月号

『はしか』

中舘慈子

 

「今何時?」「○時になったら教えてね。塾に行くから。」と尋ねるお子様が多いとシッターさんから聞きました。しかもぎっしり詰まったスケジュールノートや携帯電話を片手に・・・。テレビやゲームの画面はめまぐるしく変わり、大人たちは早口でしゃべり、すべてのものがスピードを増して子どもを急かしているような現代は、大人の時間がそのまま子どもの時間になっているような気がします。

子どものころの記憶ほど心に残っていませんか?それは子どもの時間がゆっくり流れていたからだと思います。思いきり自由に遊んだ時間、自分で工夫して遊んだ時間などがあったからではないでしょうか。

確かに、今の子どもたちは忙しいのかもしれません。シッターがうかがう時間の中で少しの間だけでも、テレビの電源を切って本の読み聞かせをしたり、ごっこ遊びをしたり、手作りのゲームをしたり、子どもたちにゆったりとした子どもの時間を味わっていただきたいと思うのです。