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2014年2月

会話における余白

ときめきエッセイ 第121

 

会話における余白

浅田志津子(教育・福祉関係のルポライター・詩人)

 

 先月、ここで対人沈黙恐怖症について書いたところ、数人の読者から、私のHPを通じてメールを頂いた。(その度に驚くのだが、毎月これを読んでくださっている方ってけっこういるんですね…)。

「わかる、わかる…」「私もそうです」といった趣旨のメールや親身なアドバイスを読みながら、人といると「なにかしゃべらなくては気づまりだし、相手に失礼…」と感じて、ついしゃべりすぎてしまうのは私だけではないことを実感し、寒い時期にじんわりと温まる思いだった。

シッティング利用者からのメールも、うれしかったので紹介する。

「私は自宅に来客があると、『沈黙=もう帰ってほしい』ととられそうで、ひたすらしゃべりつづけ、クタクタになってしまう。家族以外の他人が家にいても、しゃべらずにいられる相手は、考えてみたら、なじみのシッターさんだけです。彼女は、私にとって唯一の気を遣わなくてすむ他人で、私自身の精神的な支えになってくれています」。

 

頂いたアドバイスの中で、これはぜひ、私だけでなく多くの方々にも伝えたいと思う、会話における具体的なアドバイスがあったので、この場を借りて紹介したい。題して、「余白づくりのススメ」である。これを実践するだけで、しゃべりすぎの防止に絶大な効果を発揮するそうだ。

  • 相手がしゃべり終わると同時に、すぐに自分が話し始めるのではなく、「そうそう」とうなづく、「わかるわかる」とあいづちを打つなど、3秒以上、相手への共感を表す動作をとることで、会話のなかにあえて余白(休憩)をつくる。
  • しゃべりだす前に、「あ、これを言ったらマズイかな」といった問いかけをいったん心の中でする習慣を身につけることで、自動的に余白が生まれるし、誤解を生むリスクも防げる。
  • 相手の体験談を聞いてすぐに、共感を示すために似たような自分の体験談を話すよりも、相手の体験談について、あれこれ質問したり感想を述べて、相手の話をより長く味わうほうが、相手もうれしい。

 

以上である。どれもシンプルかつ当然のことかもしれないが、私はこれを読んで深く反省した。と同時に、こんなに具体的な助言をしてくれる読者の存在、その優しさに感謝している。