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「産褥シッター」を利用して 白川優子

麺類、恋しや?~「産褥シッター」を利用して (2)~

 

麺類、恋しや?

~「産褥シッター」を利用して (2)~

白川 優子(ライター)

 

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産後びっくりしたことの一つに、「異常な空腹感」がありました。毎日毎日、一歩も外に出ないことも多いはずなのに、いつもお腹がグーグー・・・幸いなことに母乳の出に恵まれ、赤ちゃんもたっぷりと飲んでくれたので、食べても食べても、すぐにそれは栄養となり、母乳となって赤ちゃんにすべて吸い取られていくようでした。
毎朝炊きあがる三合のご飯は夕方までに空っぽになり、炊きなおすので炊飯器は24時間フル稼働。夜中も授乳のついでにとにかく食べたい。のそのそと起き出しては塩むすびを握っていましたが、できれば炊飯器からそのまましゃもじですくって口に運びたい、と思うくらい、常に動物的な空腹感に満ちていました。米びつのお米の減り具合が尋常ではないのと、暗闇の中で炊飯器に頭をつっこんでいた(ように見えた)私に衝撃を受けた夫が思わず発した、「飯くわぬ嫁!!(飯を食べないお嫁さんをもらったと思っていたが、実は夜中に頭に開いた大きな口に握り飯を放り込んでいた、という昔話)」に苦笑・・・。

そんな私の楽しみとなったのが、マンマサポーターのシッターさんの作ってくれる美味しいお食事をゆっくりいただけること。一人で赤ちゃんをみていると、オムツ換えに妨げられながらやっとこさ作ったご飯も、温かいうちに食べられません。「さあ食べよう!」という時に限って、なぜか赤ちゃんがぐずりだす・・・特にパスタ、ラーメン、そば、うどんなど、麺類が大好きだったのですが、産後はすっかりNGメニューになってしまいました。片手で赤ちゃんを抱っこして揺らしながら、冷えて伸びきった麺類をいただく悲しさといったら…。
『「いただきます」 言った瞬間 赤子泣く』などと、育児あるある川柳をつぶやくことで自分をなだめながら、空腹で孤独な毎日を送っていた私にとって、シッターさんが来てくれる日は「温かい食事を温かいうちに食べる」ことができ、大好きな麺類もいただける、本当に幸せなひと時だったのです。

マンマサポーターができるシッターさんはあちこちで引っ張りだこらしく、毎回同じシッターさんをお願いすることはできないこともありましたが、それも私にとっては、「シッターさんによってお食事の味が違う」と、ちょっとした楽しみになっていました。私は食事制限のある桶谷式の母乳指導を受けていたのですが、それも伝えると限られた食材・調味料の中で、皆さん上手に様々なお料理を作ってくださいました。
自分で作るとどうしても同じようなものになってしまうのですが、レシピを聞いたり、色々なバリエーションのお食事をいただけるのは、外食もままならなかった私にはありがたいことでした。

「好きな時に寝る」「食べたいものを食べる」そんな当たり前の日常が、赤ちゃんを産んだとたん、当たり前でなくなる。赤ちゃんは可愛いけど、オムツ換えと授乳の無限ループの間に無常に日は暮れていく。そんな孤独と寝不足で、身も心も空腹だった私を満たしてくれ、育児を楽しくしてくれたマンマサポーターのシッターさんたち。同じような思いをしているママたちに、ひろくこのサービスが行き渡ればよいなと、思っています。
                         

次回へ続く

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