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「ベビーシッター」を利用して 白川優子

ベビーシッターさんの記録は宝物。 ~「ベビーシッター」を利用して(5)~

ベビーシッターさんの記録は宝物。

~ベビーシッターを利用して(5)~

白川 優子(ライター)

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前回、ベビーシッターさんが書いてくれる記録は大切だということを書きました。この話をシッターさんにすると、「そんなに楽しみにされていると、もっと頑張って書かなければと思います」「本当は文章があまり得意でないので・・・」などとおっしゃる方もいます。シッターさんによって、かなり力作を書いてくださる方もいれば、簡潔に、短い内容の方もいました。けれども、文章の長い短い、得手不得手に関係なく、行間からはあふれんばかりの愛情を感じ取ることができました。

 

例えば幼い頃から、自分の通知表で楽しみにしていたのは、3だの5だのという評価ではなく、先生が一人一人の様子を書いてくれるコメントだったのではないでしょうか。それは、他の人が自分のことをどう見ているのか、確かに見ていてくれるのだ、という安心感、肯定感だったのかもしれません。

同じことが自分の子どもにも言えて、オムツを何時にかえたとか、ご飯をどれくらい食べたかということも大切だけれど、「~をして○○と言っていました」「~という反応でした」と様子を書いていてくださるのは、確かにわが子を見ていてくれたという安心材料であると共に、母親以外の目にわが子がどう映るのか時に新鮮で、時に、子どもの隠れた気持ちを教えてくれるものでもありました。

 

下の子が生まれたばかりの時にみてくれたシッターさんは、いつも枠からあふれるほどに細かく子どもたちの様子を記録してくれ、「お二人の反応が楽しくて、つい長くなってしまうんです。」とおっしゃってくださいました。4歳だった上の子はともかく、下の子に関してはまだ動き出さない、お話もしない赤ちゃんですから、そんなに毎回今日はこうでした、ああでした、と、書くネタがあるのかな?とも思っていましたが、感心するほど毎回違うご報告をしてくれます。それは、24時間同じことの繰り返し-オムツ、おっぱい、オムツ、おっぱい、の循環をしているようにみえて、実は赤ちゃんは様々な反応をしてくれていて、そして日々わずかではあるけど何かできるようになっていることが増えている・・・ということを客観的に私におしえてくれたのです。

 

上の子に関しては、まさにネタの宝庫といった感じで、様々書いてくださっていたのですが、ある日の記録でとても心に残る報告をくださいました。

私が、しばらく下の子にかかりっきりになっていた時のことです。上の子はシッターさんと遊んでいました。下の子に「○○ちゃーん、オムツかえようね」とお世話をしていると、「アーアー、ンーン」と喃語が返ってくるので、「○○ちゃーん、気持ちいいね」とたくさん話しかけていました。するとキャッキャとよく笑うので、楽しくなってかなり長い時間相手をしてしまい、その時もしかしたら上の子はちょっとさみしかったかな・・・と後から思ったのですが、シッターさんの記録を読んで、ハッとしました。

記録にはこう書かれていました。「お母様と○○ちゃんが会話を楽しんでいるのをじーっと聞いていた△△くん。『ママと○○ちゃん、すごく楽しそうだね!』と笑顔で話してくれます。うらやましいとか、さみしいという表情ではありません。△△くんのおおらかさと優しさを感じました。」

 

何枚もたまってきた手書きの報告書は、もう10年以上たっているものは色も変わり、子どもの落書きやこぼしたコーヒーで読めなくなっているものもありますが、私の心には永久保存される宝物になっています。

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