小さなスクールを作ります
〜イタリア レッジョ エミリア 幼児教育を参考にして〜
フィレンツェから約1時間半、1日にこれしかないという列車でレッジョ エミリアの駅に着いたのは、午後4時。まだ焼けるほどまぶしい太陽に照らされた市街は、ひっそりとしていました。イタリアの7月はすでに夏休み。街を離れてバカンスを楽しむ人たちがほとんどだからです。
こぎれいな「レッジョ チルドレン」のオフィスをたずねると、若いパオーラさんが、はつらつとした笑顔で迎えてくれました。
残念ながら、子どもたちの姿に接することはできませんでしたが、翌日アメリカのシンポジウムに出掛けるというパオーラさんは、英語とイタリア語をまぜながら、レッジョ エミリアの幼稚園における幼児教育について、私の質問に丁寧に答えてくださいました。(娘の通訳に頼りながらです。)
「自己責任の国」イタリアと日本とは幼児教育の手法や考え方は当然違ったものになるでしょう。けれども、アメリカをはじめ世界で注目されているレッジョ エミリアの教育のように、自分で考えて工夫する力を育む環境を与えること(石ころ・砂・葉っぱ・針金・空き箱・ペットボトル・・・なんでも良いそうです、これらの材料を美しく子どもが取り出しやすいように並べてあげます)、教師が子どもの活動を後ろから見守り、助ける存在であることなどが、今の日本の幼児教育にも必要なのではないかと直感しました。さらに、本・紙芝居・コンピューターなど様々な手段を駆使して作品を美しく展示する手法も独特のものかと思いました。
今年の秋、ファミリー・サポートは新しいコンセプトの小さなスクールを開校します。
名前は「カーサ デル バンビーノ(子どもの家)」。場所は、小田急線の新百合ヶ丘駅近くです。
スクールでは、日本文化の伝承、英会話、レッジョ エミリアの環境教育を取り入れて、21世紀に羽ばたく国際人を育むお手伝いをしたいと考えています。
そのために、スクールの中に、一部屋「アトリエ」を作りたいと考えています。
レッジョ エミリアの先生に、「この教育では何を一番大切に考えていますか?」と尋ねると、「園に子どもたちが喜んできてくれること、小学校の生活にすんなりと入っていけることでしょうか。」と、控えめに答えたのが印象的でした。(中舘 慈子) |