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子育てエッセイ

キレる子をつくらない方法

 2006 年5月号

『 キレる子をつくらない方法 』 中舘  慈子

5月10日、たまたまつけたテレビで、「脳科学で防ぐ“キレる子”」(NHK 総合「クローズアップ現代」)が放映されていました。文部科学省が脳科学の立場から「キレる子」の調査に取り組み始めたという番組で、思わず食い入るように見ました。

まず、感情を司る扁桃体の発達を促すためには、身近な親や友達などの笑顔、喜ぶ声、楽しい様子などのコミュニケーションが必要であるということが実証されていました。この実験から、キレない脳にするためには、まず保護者や保育者が笑顔で子どもと接すること、楽しく子どもと接することが必要だといえます。逆にテレビに任せっきりにしていたり、いつも怒った顔や悲しい顔で子どもと接したりしていると、キレる脳になりやすいと言えます。
それらの感情の表出をコントロールするのが前頭前野の46野であり、その様子が光トポグラフィで記録できるということ。たとえばオセロゲームを1人でパソコンに向かってしても46野は働きませんが、友達と対戦するとたちまち赤く光って、大いに活動している様子がわかります。同じゲームでどうしてこのようにちがうかというと、人と対戦するときには「相手の表情を読む」「相手と言葉を交わす」といった脳の働きがあるからだそうです。
この実験から、キレない脳にするためには、家族や友達と直接接することが必要であるということが出来、逆にパソコンなどだけを相手にしていると、キレる脳になりやすいと言えます。

これらの両方を実践する活動として、宇都宮の幼稚園で行われている「じゃれつき遊び」が紹介されました。朝の30分、親  先生  子どもが大声を出しながらスキンシップを取って思い切りじゃれついて遊ぶのです。子どもたちの表情の生き生きとしていたこと!!    「じゃれつき遊び」をしている間は、笑顔での強い感情の表出があり扁桃体が活性化されます。大切なことは終わり方で、「おしまい」の合図でじゃれつきあそびを一斉にやめます。これが感情の激しい表出を抑える前頭前野の46野の働きを高め、「興奮」を「抑制」するブレーキの力を育むということです。
ともかくこの幼稚園では、「じゃれつき遊び」を続けていることで荒れた行動がなくなったということです。

人は人の間で育って、人間になると昔から言われています。しかし、きょうだいもなく、テレビやパソコンなどと向かい合って幼児期を過ごす子供たちも増えてきているのではないでしょうか。
「キレる子」を作らないために、せめて小学校低学年くらいまでは、親子での素朴なスキンシップ遊びを楽しくする時間を作って欲しいと思います。家族でおなかをかかえて笑いあうような時間を作って欲しいと思います。

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